政治的な発言はしないでおこうと思うが、システムの話をする。
島根県と鳥取県、徳島県と高知県を合区しようなんて話が出ている。
1票の格差是正のためだ。
数字だけ見ると、是正はされるよね、と思う一方、四国は各県が全く異なるので無理やり合区するのはいかがなものか、という気もする。
徳島は神戸・大阪、香川は岡山、愛媛は広島、高知は太平洋を向いているわけで、考え方も違うし、山に隔てられて同じ選挙区で活動するというのは無理がある。
でも、1票の格差が、ということになるのだが、そもそも各選挙区の意見は、国政に反映されるのだろうか?各議員平等な力として。
その前に、「党議拘束」というものが各党で行われている。
議員個人の意見ではなく、党の意見として投票しようという縛りだ。
これをやってしまっていると、1票の格差を正したところで、誤差になってしまわないか?
世論と国会議員の投票行動にかなりの隔たりがあるように思えるが、党議拘束が大きな要因になっている気がする。
そもそも、政党というのは、近い思想の者が集まって作るもの。
現実、そうなっているのか?
昔はイデオロギーの違いが明確で、それによって政党があったが、今はイデオロギーは争点でなく、同じ政党内でも、各論でいえば様々な意見があるはずだ。
各論で、党ごとに同じ投票行動になるなんてありえない。
世論との隔たりの大きな要因が党議拘束にあるのならば、まずは、党議拘束を禁止することから始めるべきでは?
同じ思想の人だけで政党を作りましょう、なんてことをすれば、無数の政党ができるだろう。
じゃあ、政党なし、個人でいいじゃん。というのが、現代の状況だと思う。
実際、「支持政党は?」、と聞かれたときに、多くの国民は、「ん~、特にないですね~」とか、「まあ、あえていえば自民党かなあ」だろう。
自民党の候補者に投票したとしても、自民党を全面支持しているわけでもなかろう。
自民党が暴走してるな、と思って、じゃあどの党に投票するのか?
民主党への投票に繋がるのか?繋がらないだろう。民主党を支持しているわけでもないし。
受け皿がないのだ。
政党に投票して政治を進めるというシステムは、今の時代には合わないと思う。
余談だが、「どの球団のファン?」と聞かれるのは嫌いだ。
どこかのチームのファンであることが前提で聞いている。
こっちは「興味ねぇーし」なのだ。
何かのファンとカテゴライズされるのは嫌いな、ひねくれた少年だった。
別に、熱くなるほど好きになれるチームはなかったし、はまって見境がなくなるのが怖かった。一歩引いて、はまらないようにしておかないと、自分を見失ってしまうのが怖かった。
今思えば、熱くなれる方が幸せだと思うが、政治においては、戦時中のドイツや日本のようにならないよう、はまらないように注意した方がよいと思う。