民意の受け皿

集団的自衛権に反対する意見が多いものの、安保法案が成立した。

安保法案に反対するのならば、自民党に投票しなければ良いのだが、おそらく、そういうつもりで自民党に投票したわけではなかろう。

では、どの党に投票すればよかったのだろうか?

だからといって、自民党の支持率が下がって、民主党の支持率が上がるのだろうか?
おそらく、現状の党のままでは、そうはならないだろう。

冷静に、各党の主張をざっくりとまとめると、次の表のようになるだろう。

自由民主党 民主党 日本共産党 対立軸?
経済体制 資本主義 資本主義 社会主義をめざす ×
天皇制 象徴 象徴 廃止をめざす ×
自衛隊・軍備 改憲して国防軍に 専守防衛 解消(段階的縮小)
憲法 改正 護憲 護憲

あくまでもざっくりなので、細かいことをいうと表中の一言とは違う、という意見があると思うが、そこはお許しを。

一番右の列は、今、対立軸になっているのかどうかの私見である。
これもあくまでも私見なので、違う、と思ってもお許しを。

共産党は今でも社会主義をめざすとしているが、憲法をまもると言っている時点で矛盾しているので、本気で社会主義にする気はないだろう。
自衛隊にしても、完全廃止までは考えてなさそうだ。

こうまとめてみると、資本主義だ、社会主義だと言っていた時代から、対立軸が変化しているのに、国民の認識がついていっていないのではないだろうか?

今の対立軸は、国をどのように守るのか、つまり憲法を改正してほかの国と同じような軍隊に再編するのか、それとも今の憲法9条を堅持し、軍備に頼らない平和国家を目指すのか、ということになるのでは?

自民党と民主党の違いといえば、ほぼ、そこしかないでしょう。

実は、民主党が保守で、自民党が革新、ということだね。

こうみると、安保法案に反対する民意の受け皿は民主党ということになるのだけど、なぜ民主党は人気がないのかな?

おそらく、党の結成に寄り合い所帯の歴史のイメージがあり、政策思想の幅が大きすぎて、なんだかよく分からない、だから信頼できないということだろう。

今、この対立軸で政党を再編しないと、国民はどの党に投票すればよいのか分からないぞ。

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