このパブリックコメントに以下のコメントをしたところ、このような回答があった。
——-私からのコメント原文—————–
農薬の総使用回数に「は種又は植付けのための準備期間を含めた期間」を含めることには疑問がある。
1. 残留面から考えた場合あまり意味がないのではないか。育苗期間に散布した農薬量を10とする。定植後、苗から10倍に成長すれば、同じ農薬を散布した場合散布量は100となる。育苗期間中に散布した農薬は分解され残留が半分の5になっていたとすれば、新たに散布されたものと合わせて105となる。100%残留していても110。誤差の範囲だ。育苗期間中の粒剤の株元処理についてはカウントすべきだが、茎葉散布剤はカウントしても意味がないと思う。
2. また、購入苗に農薬使用履歴を記載しなければならず、どこに記載するのかから始めて実現は難しい(大口購入者に対してはシステム化しやすいが、小口では難しい)。
3. さらに、これが健全な苗を供給することの妨げとなる可能性が大きい。育苗中の病害虫防除は、「苗半作」と表現されるほど重要であり、定植後の生育を左右する。育苗期間中の農薬もカウントされると、苗栽培者が農薬使用を躊躇してしまい、苗の品質が低下する。
1のように食の安全性の観点からは問題がないのに、2や3のようなデメリットが大きいので、この規制はすべきでないと考える。
1については、いくつかの農薬を用いてモデル実験(育苗期間中の茎葉散布剤が収穫物に残留するのか)をすれば良い。
—————–以上———————–
私の他にはコメントを寄せた人が少なかったみたい。
しかし、これ、回答になってないぞ。
> 農薬の使用場面において、育苗期間に使用した農薬は、農作物に
> 付着するほか、育苗培土に残留し、生育期間を通して農作物に
> 吸収される可能性もあり、必ずしも農作物の生長に従い残留濃度
> が減少するとは断定できません。
だからモデル試験して調べたらええやんと言っているのに。
> 農作物の安全性確保のためには、種苗段階での使用回数も含めた
> 農薬の総使用回数が表示された総使用回数以下となることが重要
> であり、また、どのような農薬を何回使用したのか知りたいとい
> う消費者の要望に応えていくためにも情報提供を行うことは必要
> と考えています。
だから、それが現実は難しいんじゃないの?と言ってるのに。
苗に使った農薬を知る、表示するというのは、言葉で言うのは簡単だけど、実際は難しいぞ。要するに、食の安全上、ほとんど意味がないことに注力するのは意味がないと言いたい。