小学生にもわかる農薬の話-7

小学生(しょうがくせい)にもわかる農薬(のうやく)(はなし)農薬(のうやく)必要(ひつよう)なの?(その1)‐

無農薬(むのうやく)さいばい」とか「農薬(のうやく)をへらす」とかよく()くけど、農薬(のうやく)使(つか)わなくてもいいのなら、使(つか)わないほうがいいんじゃないの?
そりゃそうだ。農薬代(のうやくだい)だってかかるしね。
でも、農薬(のうやく)使(つか)わずに作物(さくもつ)(そだ)てるのは大変(たいへん)なんだよ。
これを()てごらん。
農薬(のうやく)使(つか)った場合(ばあい)にとれる(りょう)収量(しゅうりょう))と()()金額(きんがく)収益(しゅうえき))を100として、農薬(のうやく)使(つか)わなかった場合(ばあい)収量(しゅうりょう)収益(しゅうえき)をしめしたものなんだ。
水稲(すいとう)、つまりお(こめ)では7(わり)くらいに()ってしまうよ。りんごやももではほとんどゼロだ。
え?そんなに()るの?
ただ()るだけじゃない。気候(きこう)関係(かんけい)で、もし害虫(がいちゅう)病気(びょうき)大発生(だいはっせい)しまったら、もっと()ってしまうよ。とれたりとれなかったりしても(こま)るだろ。
そうか。お(こめ)がとれなくなってしまったらたいへんだな。
そうなんだよ。農薬(のうやく)のなかった時代(じだい)、1732(ねん)享保(きょうほう)ききんの(とき)は96万人(まんにん)()(じに)にしたと()われているよ。これは(いね)害虫(がいちゅう)のウンカが大発生(だいはっせい)したことが原因(げんいん)なんだ。神様(かみさま)仏様(ほとけさま)(いの)るしかなかったんだ。
96万人(まんにん)()んだの?ひどすぎる。
やっぱり、農薬(のうやく)必要(ひつよう)なんだな。でも、「あいがも農法(のうほう)」なんてのもあるよ。あいがもを()んぼで()うと、害虫(がいちゅう)雑草(ざっそう)()べてくれるし、ふんが肥料(ひりょう)になるって()いたよ。そうすれば農薬(のうやく)はいらないんじゃないの?
農薬(のうやく)使(つか)わない工夫(くふう)はいろいろとされているね。でも、あいがもだけで無農薬(むのうやく)にはできないよ。病気(びょうき)発生(はっせい)はおさえられないよ。(いね)には「いもち(びょう)」っていうおそろしい病気(びょうき)があるんだよ。それに、害虫(がいちゅう)全部(ぜんぶ)()べてくれるわけではない。(えさ)もやらないといけないし、(いぬ)などにおそわれないように(かこ)いもいるよ。
それもそうだな。農薬(のうやく)使(つか)った(ほう)(らく)なことはたしかだなぁ。
まあ、病気(びょうき)(つよ)品種(ひんしゅ)開発(かいはつ)されているから、農薬(のうやく)だけにたよらなくてもね。
農薬(のうやく)使(つか)うにしても、どの農薬(のうやく)をどのタイミングでまくかによって、効果(こうか)(ちが)うよ。よく観察(かんさつ)して、よく(かんが)えて使(つか)わなきゃね。

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