日本の食料自給率は40%くらいらしい。
「低い」ということで危機感をもって論じられることが多い。
戦争など、もしも危機的な状況になった場合に、食べるものがなかったら飢餓になる。
ということだろう。
ところで、エネルギー自給率はどのくらいなのだろうか?
4%くらいらしい。
食べ物じゃないから無くてもなんとかなる?
かな?
水だって、電気を使ってポンプで汲み上げて、蛇口をひねれば出てくるわけで、電気が無ければどうする?
川に汲みにいく?
田舎なら何とかなるかもしれないが、大都会でそんなことはできるのだろうか?
エネルギーがなければ、農業生産も落ち込むわけで、40%どころではなくなる。
つまり、安全保障上の観点からは、エネルギー自給率が低いことの方が、遥かに大きな問題だろう。
ここで危機を煽ろうという意図はない。
言いたいのは「くくり」の問題。
「日本の」食料自給率というと40%という数字が出るわけで、では、「東京都の」、「足立区の」、「我が家の」と単位を小さくしていけば、冷や汗ものである。
「我が家」が周辺地域と戦争を起こしたら、いったいどうなるのか?
国という「くくり」で出た数字に対して不安になるわけだ。
「我が家」、「足立区」、「東京都」というくくりで心配しても仕方がないように、「日本」というくくりで心配しないようになるしかないのだ。
世界的にみればエネルギー資源や農地は局在化しているのだから。
大切なのは「平和」である。